2003年度小学四年生●5月号●連載第4回
 気絶していたルビーが、ようやく目をさました。ルビーはミツルと夜の森にポケモンをゲットしにいき、そこで起こった地震(じしん)の津波(つなみ)にさらわれてしまったのだった。COCO(ココ)、NANA(ナナ)、ZUZU(ズズ)もみんな無事だ。
 そこに「目ざめたか」と声をかけて、老人が入ってきた。この老人が波間にただようルビーを助けてくれたようだ。そう、ここは「海」のどまん中だ!
 そこはトウカの沖、106番水道のあたりだった。老人は名をハギといい、老人ながら、元漁師らしく体はがっちりしていて、身長もルビーより頭2つ分は大きい。顔はまゆが太く、いかつい感じだが、自分のキャモメを「ピーコちゃん」などとよぶところは、見た目とギャップがありすぎだ。


 すでに漁師を引退していたハギ老人が、このトウカ沖に来ていたのは、「深海の大物」とよばれるさかなポケモンがあらわれたことを聞いてだった。それは1億年以上すがたを変えない太古(たいこ)のポケモンで、漁ひとすじのハギ老人がさがしもとめても、今まで手にできなかったという。
 「男のロマンだろ?」というハギに対し、ルビーは水そうの中に入っているグロテスクなポケモンを見て「この人とは趣味(しゅみ)があいそうにないないなあ」と思ったりした。
 ルビーはゆれる漁船の上で、必死で船よいにたえていると、水そうの中のナマズンが地震を予知してビビビとヒゲをふるわせはじめた。

 ミツルがいっていたように最近地震が多いらしく、ハギ老人も、地震の起きた場所を地図にチェックしていた。それによると、キナギ・ルネ方面が震源(しんげん)のようだが、そこになにがあるのだろうか…。



 ハギ老人は、ナマズンの予知にも動じることなく、「深海の大物」をもとめ、はりをたれている。と、アタリが! つり上げると「深海の大物」ではないが、みごとなホエルコだ。老人の漁のうでは確からしい。次のアタリが来た。今度は動きがちがう。海の中に見えるシルエットは、まぼろしの「深海の大物」に似ている!
 が、次の瞬間(しゅんかん)、ドーンという強いしょうげきで船がつきあげられた! 「深海の大物」と思ったのは、ならずものポケモン・シザリガーだった。川や池にいるはずのシザリガーが、なぜ海に? と思う間もなく、凶悪(きょうあく)なシザリガーはハギ老人を海にふり落とし、頭の星を光らせ、ルビーにせまる!


地震とシザリガーの場所ちがいの出現には、なにか関連が!?
にげ場のない小さな漁船、しかもポケモンたちは船よい!
勝てる見こみのまったくない絶望的状況を
ルビーは切りぬけられるのか!?
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